2013年-2

13/11/2 台湾式ご近所付き合い?

現在の住居兼事務所は広さ、場所、内装、全て満足なのですが、一つだけ問題があります。それは管理人がいないことです。

管理人がいれば、郵便物等は全て預かってくれるので、不在時でも特に大きな不便は感じないのですが、管理人がいないというのはとても不便です。

そして、日本と台湾の違うところは、台湾の郵便局員は速達であってもマンションの中まで入ってきてはくれないようで、1Fでブザーを鳴らされて、印鑑を持参して自ら急いで郵便物を受け取りに行かなくてはいけないのです。

 

先日も朝一番で郵便局員が来たので、鍵を持ち(自宅のドアがオートロックなので)、郵便物を受け取りに下まで行き、自宅のドアの前まで戻ってきた瞬間、ついているはずの自宅ドア用の鍵がないことに気づきました。ごくたまに一部の鍵が落ちてしまうことがあるので、自宅の中で落ちてしまったのだと感じました。


(こんな感じで鍵がとれてしまったのです!中が見えるのに、鍵がなければ当然中には入れません。。。)

 

まず、鍵を持っているアシスタントは日本帰省中です。大家さんに連絡が取れれば、バイクで鍵を届けに来てくれるのですが、今回はたまたま携帯を持たないででてきてしまったので連絡先もわかりません。><


自宅マンションの前で頭をひねりながら考えていたところに、あるおばさんが出てきました。以前軽く挨拶したことがあるくらいの人なのですが、思わず近寄って、事情を説明しました。そして、鍵をあけてくれる会社に電話をしてもらいたい話をしました。

すると、おばさんは、昔、鍵をあける仕事をしていたという近所の伝統市場のおじさんがいるからということで、そのおじさんのところまで連れて行ってくれたり、そのおじさんが不在だったので、不動産屋さんで働いている僕の大家さんに連絡をとろうと、思い当たる会社に電話をし、「◯◯◯さんという人は働いていますか?」と連絡をとろうとしてくれました。結局、見つからず、しまいに、僕はおばさんの家に入れていただき、娘さんのPCを使わせてもらい、僕がGmailの中に念のために保存しておいた大家さんの電話番号を探そうとしましたが、PCが古すぎて、どうやって起動させればよいかもわからず、すべて失敗に終わりました。

 

結局、少し歩いたところに友人の会社があったので、T-shirts、ハーフパンツ、スリッパの姿で、そこまで歩いていき、PCを使わせてもらって大家さんと連絡をとり、一件落着したのです。
この間約1時間半でしたが、今回の件でまた台湾人の温かさが身に染みました。

自宅に戻った後、僕はクライアントであるらーめん山頭火のクーポン券を数枚持参して、御礼の挨拶に行ってきました。おばさんは、「私なんて何の役にも立たなかったのに、申し訳ないわ―!」と言っていましたが、何とか受け取ってもらいました。

 

それから1週間後、自宅のブザーが鳴り、ドアを開けてみると、そのおばさんが「これつまらないものだけど食べて!」と菓子折りを持ってきてくれました。



このマンションに引っ越してきてから、約半年、当初エレベーターでも挨拶をしない人が結構いたので、ドライな近所づきあいなのかなと思っていましたが、台湾らしい温かさを感じることができて、とてもうれしかったです。